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【本】スピーキング英文法

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小池真由美『スピーキング英文法~アメリカの小学生は知っているけど日本人は知らない~』(2010)フォレスト出版

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この本の著者の小池先生は『英語発音トレーニングキャンプ』という本も出されていて、発音の指導にも熱心な先生だという印象を受ける。日本英会話教育普及協会(JEEPA)という組織の代表も務められてます。

読む本というよりはCDでの音読用?

私がこの本を買ったときに受けた印象は、読書して内容全体を理解するための本と言うよりは、最初の『はじめに』と『STEP 0』を読んだら取り敢えず付属のCDをかけながら音読の練習で体得するためのものかなというものでした。最初は簡単な例文で、だんだんといろいろな要素が加わってきて例文が複雑になっていきます。良くあるパターンと言ってしまえばそれまでなのですが、小池先生はこのように簡単な文からはじめて、だんだんと実際に使えるようなレベルに上げて行くような指導法を良く採られていると思います。

簡単なところから始める意味は

一番最初のステップで出てくる文章は”I work.”のように2語の簡単な文章です。個々から始めるんですが、こういうのは分かるからと言って飛ばしてしまう人がいるのではないかと気がかりです。野球やテニスでは初心者もベテランも練習に素振りをすることもあると思うのですが、勉強だと思うと『理解したからもう反復練習はしなくていい』という自己判断をする人が多いのではないかと思います。そして、本当はそういう段階は飛ばしても大丈夫な人もいるとは思います。

ただ自信過剰になるくらいなら、たいした手間もかからないし、最初からウォーミングアップの気持ちで簡単過ぎると思うところも練習する方が成功するのではないかと私はお勧めします。随分前になりますが、私がこの本を買ったときは余計なことを気にする前にCD全体を3周ほど練習しました。

 

あなたは英会話のどこかでつまずいている?

つまずいていなかったら、おそらくあなたは英会話に不自由していないんでしょう。もし英会話に不自由しているのなら、おそらくどこかで英会話につまずいてしまったことがあり、そこから先を歩めていないんだと思います。この本とCDはステップを小さく刻み、つまずきにくいように、つまずいたら気付けるようにという配慮で作られているんだと、投稿者なりに感じています。この本だけで全て済んでしまうということではないでしょうけど、一通りこの本で書かれていることが身についたら、上手下手の程度は兎も角として、言いたいことをなにかの形にして英語で話せるレベルには、十分届くのではないかと思います。

ペーパーテストの点数を上げるには?

勉強すれば、なんらかの足しになって点数が下がることはないでしょうし、CDをかけて練習するからリスニングの点が伸びるかもしれませんが、もしペーパーテストの点数を上げたいのなら、この本よりももっと効率よく成績向上が望める本があると思います。その一方で、ペーパーテスト向けの勉強だけだとどうしても会話の速度に着いていく訓練が足りなくなりがちだとも思います。要は目的に合わせて教材を選べばいいし、この本は会話向けだから英会話の反応を良くしたい人なら初心者から中級者までお勧めできると思います。

 

英会話と冷蔵庫

以前、小池先生がなにかの宣伝をされていた動画の中の一部で、「冷蔵庫を英語でなんと言うのか英単語を知らなくても話す方法はある」という趣旨のことを話されているのを観たことがあります。これとは全く別の機会に、海外在住経験の長い別の方が、やはり「冷蔵庫」なんて単語を知らなくても英会話できると話してくれたのを聞いたこともあるのですが、こういうときに冷蔵庫を例に出すのはなにか英語業界の申し合わせでもあるんでしょうかね?

ちなみに、単語が出てこないとか、知らないときに関しては日本語で会話してて何かを度忘れしたときのことを思い出して頂ければ分かりやすいと思います。「えーと、アレ、アレ。なんていうんだったっけ?あの台所にあってビール冷やしてる…」みたいなのをもっとスマートに英語でやればいいんですが、この本で勉強した内容の上に個人的な練習が必要になるかもしれません。小池先生は塾などもされているようですので、この本を卒業したら、そういうところも調べてみるといいかもしれません。

語彙だけの問題ではなく、もっと大胆に言いたい内容を前処理する手法に関しては、別の著者が書かれた別の本にオススメなのがありますので、別記事にして投稿したいと思います。奥村美里『英語は5歳児の日本語で考えると面白いように話せる! 』(2013)きこ書房 です。

理解すると体得する

投稿者が高校生の頃にrealizeの意味について教わったことがあります。理解するとか悟るとか辞書には書かれていると思いますが、そのときに教えてくれた某予備校の講師の先生は「悟る」という言葉は日本では割と抽象的な事柄に使われることが多いので、あまりこの言葉には似合わないと。realになるのがrealizeだから、実感を伴ってリアルに分かるのがrealizeだとおっしゃってました。この本はおそらくそれに近い理解をするための本(とCD)だと思います。小池先生は発音にしても英会話にしても体を使ってフィジカルトレーニングすることを重視されていると感じるのですが、自分の心と身体の中で『英語を声を出して話す』という体験をリアルにしていくのが、この本の理解の仕方だと自分なりに解釈しました。

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