高校物理の力学は保存則に注目

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教科の壁の問題があり、高校物理では微分積分を使って教えるということをしていません。もったいない話です。歴史的にも物理学は数学の発展に支えられて発展し、物理学の必要性が数学の発展を促して来た関係にあるのに、それを切り離すのはもったいない話です。

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愚痴を述べてるばかりでも仕方がないので、力学について見落としやすい部分について書きます。

方程式の「方程」とはなんでしょう?中国の昔の数学書「九章算術」の第8章「方程」に由来していると言われてますが、「程」の字は「程度」などの言葉で使われることから分かるように、ここでは量や程度など定量的なもの(数値化できるもの)を表し、ここの用法では「方」は比べるという意味です。辞書などでは見かけない使い方かもしれませんが、あまり気にせずにそんなもんだと思っておいてくだされば結構です。現代では両辺を比べて等号で結んだものを方程式と呼びます。不等号で結んだ場合は不等式と呼びますが、今回はそこまでは触れません。

連立一次方程式を解くためには一般に未知数と同じだけ独立な式が必要ですが、等号で結ぶためには現象の前後で保存される量に着目すると式が立てやすくなります。そうです。エネルギー保存の法則です。

しかし、それだけでは条件が足らずに方程式が解けないと、もう一つの条件を探さないといけないことがあると思います。結構見落としがちなので覚えておいてほしいのが運動量保存の法則力積です。どうしてもエネルギー保存の法則の方が有名で、こちらを見落とす人が多いと思います。また、力積は運動量と同じ次元であり、運動量の変化分ですので、ここも忘れずに注意しておきましょう。

そして、既に微分積分の知識があって力学を勉強している人は、ニュートンの運動方程式を次のように覚えましょう。

F =dp/dt


「外力は運動量の時間微分に等しい」という意味です。本来は外力はこのように考えるべきで、質量が定数とみなされる場合に限って、F = ma という近似が許されます。物事は、できるだけ本質に近いところで覚えておいた方が後で応用が効きますので、 F =dp/dt  と覚える方が良いと思います。どうせ、大学以上のレベルで勉強するときには出てくる話ですので、最初からこちらで覚えたほうが無駄がありません。

三角函数の微分積分まで出来るようになってから高校の力学を見ると、数学力が足りないままに覚えていた公式の意味が分かるようになってくると思います。自分も、恥ずかしながら角速度という言葉がなぜ必要なのか長い間分からないままだったのですが、三角関数の微分積分を勉強してから物理の力学や電気(交流)などでの使い方を見て、ようやく角速度という概念が必要で、しかも役に立つものなのだと納得がいきました。

本当に勉強したことを納得したいのなら、普通の教科書というのはあまり良い助けにはならないことも多いようです。

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