計算が合わない
あなたはイタリアで消費されるオリーブオイルの量と輸出されるオリーブオイルの量を合計すると、生産量よりもずっと多いという話を聞いたことがありますでしょうか?個々の製品を指してどれが本物でどれが偽物だと指摘するのは簡単ではありませんが、どう考えても計算が合わないという話があります。マヌカハニーにも同様の計算が合わない話があります。
価格にしても、ニュージーランドの生産者にアメリカや日本でのマヌカハニーの小売価格を伝えると、そんな値段になるはずがないと驚かれるような安いものがあります。それらの中には本当に企業努力で価格を下げているものもある筈ですが、以下の話を読んで頂ければ、世の中に売られている80%以上のマヌカハニーは偽物であり、本物の値段が高い理由もお分かり頂けると思います。
ニュージーランド第一次産業省のレポート
よく引用されるのですが、2014年のニュージーランド第一次産業省のレポートによるとマヌカハニーの生産量は年間1,700トンです。そして、その当時の世界市場で一年に販売されたマヌカハニーは10,000トンもあります。薄められたのか、それともまるっきりの偽物なのかは分かりませんが、どう計算しても本物のマヌカハニーが正しいグレードで売られているのは20%未満でないと計算が合いません。そして、80%以上はなんらかの偽装があると推測できます。英語の記事ですが、ここにもその話が紹介されていますので、ご興味のある方は読んでみてください。『マヌカハニーは健康に良い。~でも、あなたが買ったその瓶は偽物かも。』という感じの意味のタイトルです。
イギリスの状況は?
上述のレポートと同時期にイギリスで消費されたマヌカハニーは年間で1,800トンです。イギリス一国で消費されるマヌカハニーの量だけで、ニュージーランドでの総生産量を超えています。これも英語の記事になりますが、『マヌカハニースキャンダル』としてINDEPENDENTか報じています。ご興味のある方は下記のリンクをご参照ください。
[2]“THE MANUKA HONEY SCANDAL” from INDEPENDENT by Simon Usborne Wednesday 02 July 2014 00:11
UMFはちみつ協会の調査
KOTAHIの生産者であるGibbs社も加盟しているニュージーランドの業界団体であるUMFはちみつ協会が行った調査でも、シンガポールで販売されているマヌカハニーを入手して分析したところ、33本中15本がラベルの内容とは違う偽装品でだったとのことです。
このときのサンプルは半分弱の偽装品だったので、全世界で平均的に予想される偽装の割合よりはマシだったのですが、そうであっても先進的で豊かな国と知られ、富裕層が多いことで知られているシンガポールでさえ普通に売られているマヌカハニーの半数近くが偽物だったということは驚きです。これもまた英語の記事になりますが、ご興味ある方は下記のリンクを御覧ください。『偽物のマヌカハニーが業界を脅かす』という意味のタイトルです。
[3]“Fake manuka honey threatens industry” from stuff by ROB STOCK14:56, Apr 23 2012
安心して入手できる本物のマヌカハニーは
これらの話は、業界に関わる者としてとても残念な話です。日本で販売されているマヌカハニーが本物であることを願っていますが、さまざまな情報を総合して考えてみると、正規品のラベルそっくりに作られた偽装も大規模に行われているようです。そのような事情もあって、ニュージーランドの生産者から直接購入、輸入しないと、第三国の業者の在庫は心配になってきます。UMFはちみつ協会が認証するマヌカハニーがニュージーランド国内で、しかも認証した事業所で瓶詰めと封(シール)をした製品だけというのも、このような世界の実情の中では他国の事業所の認証ができないというのも仕方がないと思います。
また、おそらくニュージーランド以外の国で瓶詰めされた製品にも良心的な製品はあるはずです。しかしながら、あまりにも偽物が多すぎるため、その中で少数の本物を見極めるよりは、ニュージーランドの生産者から直接に入手する方が簡単で信頼ができます。世界市場で20%未満しか本物のマヌカハニーはありません。偽装されているものの中にも本物を薄めているのもあるので、本物がそのままの状態で売られているのはもっと少ないはずです。
KOTAHIマヌカハニーは、契約の面ではディストリビュータのFirst Hive社を通していますが、製品自体はGibbs社から直接に日本に向けて発送してもらっています。数少ない本物のマヌカハニーだと信じてご購入して頂けます。